赤字校舎・倒産危機で気付いた真実

更新日:11月7日

前回、前々回の記事は以下。

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1. 凡人の私がなぜ、論算兼備を唱える までになったか?

2. 教育と商いの中庸概念について


今回は、赤字校舎・倒産危機で気付いた真実についてお伝えしたい。



「同じ会社なのに、なぜ、ここまで、業績が異なるのか?」


当時、わたしは、業績の悪い校舎に転勤する要員であった。

3年周期で、業績の悪い校舎へ異動を課せられていた。

収益面・組織面も、復活させたら、次の校舎へ異動。


そのお役目を、気持ちよく受け入れていたか?というと嘘にはなる。が、今から思うと、いろいろな地域に異動になるたびに、片道切符の思いで異動し、「次に行った先で、一生を遂げる」という信念で、校舎経営をしてきた。


だから、行く先々のメンバーにも受け入れられ、がんばってこれた。それは、私の大きな財産となっている。

今でも強烈に思い出すのが、29歳で異動を命じられた、関西エリアへの異動。それまでの3年間は、九州で全国1番の結果と、盤石な収益性、学生の就職先、社員幹部の育成、新校舎展開をしてきた。


しかし、社全体としては、リーマンショックもあり、経営自体は芳しくなかった。当然、わたしも気を緩めることなく、次なる一手を着々と構想していた。その中での、異動辞令。


「お前の校舎さえ良ければいいのか?会社全体のことを、なんとも思わないのか?」


当時の直上司からこう諭され、最悪の大赤字校舎、誰しもが手に負えられない・負いたくない校舎への異動を受け入れた。

◆「同じ会社なのに、なぜ、ここまで、業績が異なるのか?」

異動先の関西エリア拠点は、

わたしが担当してきた九州の拠点とは、全く異世界であった。

先にも触れたが、株式会社で学校を運営するという事は、とてもシビアだ。教育環境として自由裁量が効くメリットがあるとはいえ、それを活かさなければデメリットしか残らない。

さらに、自助努力のみで利益を生み出さないと、国からの補助を受けられるわけでないので、教育環境の充実が図れない。

だから、学生募集は、1回たりとも失敗はできない。


綿密な計画のもと、日々の商い大切にし、

実行・検証・改善を細かく行う。


小さな積み重ねが、気づくと大きな実績 となる。


にもかかわらず、関西エリアに赴任した際に、

真っ先に感じた印象は、社員の「心田の荒蕪」。


社員から自信が奪われていた。

関西エリアの莫大な赤字額が原因で、倒産の危機であるにもかかわらず、

社員たちからは、危機感・責任感は感じられない。

そこで気付いた真実とは、


「ああ、会社が倒産するときは、従業員の心田の荒蕪によるものだ。ある種の“あきらめ”が “当たり前化” したら、いとも簡単に、倒産の一途を辿ってしまうもんだ。」


ということ。

異動前の拠点では、社員たちに、“しつけ”をしてきた。言われなくてもやる習慣=積小為大・実地実行の風土化だ。

「なぜ、同じ会社なのに、(支社によって)こうも業績は大きく変わるのか?」

その答えは、ズバリ、マネージャーの力量の違いである。

マネージャーは、次の3点において、責務を果たさなければならない。

1、率先垂範(してみせて、言って聞かせて、させてみて、褒めてやらねば人は育たじ。山本五十六)
2、積小為大(小さなことの積み重ねでしか、大きなことは為せない。二宮尊徳、イチロー)
3、実地実行(実際の現場での実行によらなければ成就しない。二宮尊徳)


いくら経営者が、すばらしい戦略を描いても、それを現場で推進・実行牽引するミドルマネージャーが不在であれば、その戦略は、実行へと落とし込まれていかない。


かの、人を育てることでも有名な、山本五十六や二宮尊徳がいわれてきたこと、そのものだ。


今現在、私は中小企業を支援していて、強烈に感じることは、今の日本には、圧倒的に、現場を牽引するミドルマネージャー(次世代リーダー)が不足(あるいはいない)しているという点だ。

わたしは校舎を異動しながら、各校舎で23名のミドルマネージャー(次世代リーダー)を育成・昇進させてきた。彼らは今、それぞれ自立し、各々の道を歩んでいる。辞めると直談判してきた部下で引き留めた人物のなかには、今も残って、執行役員をしている人財もいる。大小差異はあれど、体得したその原理原則は、どこに行っても、どのような職種であっても、必ずわたしと一緒に真剣に仕事に取り組んだ日々は活かされているだろう。なぜなら、それは、「人間学=普遍の原理原則」だからだ。


そんなわけで、ミドル(次世代リーダー)を育成することは、わたしにとっては、ごく自然に・空気のようにしてきたことであり、得意だ。今の設立した会社では、この事業がコアなサービスとなっている。どうやら、世の中小企業においては、なかなか、このマネージャー育成が難しいようだ。これは、わたしの使命の1つであるとも思っている。